BODY TO BODY!!!!! EBMについての考察

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    201793日(日)開催

    あなたの聴かない世界vol.13

    『インダストリアル・ミュージック・フォー・インダストリアル・ユース 関東スラム篇』

    にてトークする準備としてのEBM考察をまとめてみました。

     

    ABSOLUTE BODY CONTROL / ToUch Your Skin

    ベルギーのEBMグループ。Vo.のダーク・イベンスは96年ヒプノスカルのメンバーとソナーを結成するなど後のテクノイズシーンとも関係深い

     

    セカンド・サマー・オブ・ラブ到来により、マンチェスター・ムーブメントを筆頭としたロックとダンス・ミュージックのミクスチャーが繁栄を極めた1980年代後半。そのMDMAによる多幸感あふれる狂騒とは全く逆のベクトルで独自のいかついデジタル・ダンス・ミュージックを極めたムーブメントが存在した。エレクトリック・ボディ・ミュージック(EBM)である。

     

    EBMの成り立ちは1988年、ベルギーのフロント242が自らの音楽をEBMと宣言していることからスタートしたとされるのが定説だが、そのフロント242の活動が1982年からであり、彼ら以外の主要グループ・・・・・ニッツアー・エブやミニストリー、ポーション・コントロール、スキニー・パピー、アブソリュート・ボディ・コントロール、KMFDMといった面々もまた80年代前半より活動開始している。

     

    FRONT242 / Body To Body

    タイトルまんまのボディ・ミュージック!

     

    彼らのルーツとして挙げられるのが70年代後半より英国で発生したダニエル・ミラーらのシンセ・ウェーヴの流れ、そして同時代に発生したスロッビング・グリッスルやキャバレー・ボルテールなどインダストリアル・ミュージックの「(ホワイトハウスなどによる)マニア化から逃れた」要素・・・・・例えばSPKにおける”メタル・ダンス”やE・ノイバウテンにおける”ユー・グン”といったダンサンブルなテイスト。そして(これが一番デカイ気がするが)DAFを筆頭とするコニー・プランク系統ジャーマン・オーガニック・ビートなどだろう。

     

    DAF / El Que

    ミニストリーもニッツアー・エブもみんな大好きだったDAF

     

    シーンとして注目されだしたのも80年代中盤ほどから。UKダブ界の巨匠エイドリアン・シャーウッドが1986年ミニストリー”トウィッチ”を筆頭にKMFDM、パンコウなどのMIXを手がけ、そのダビーで先鋭的な音処理が、「ハイエナジーやユーロビートでは満たされない」ニューウェーブ系ダンス・ミュージック・ファンのハートを射止めた。

     

    Einstürzende Neubauten / Yu Gung

    エイドリアン・シャーウッドの仕事でNW好きに衝撃を与えた作品としてはこれも外せない

     

    EBMシーンはシカゴのインディー・レーベル、ワックス・トラックスなどを中心に着々とマーケットを拡大。この流れにはコントロールド・ブリーディングやレジェンダリー・ピンク・ドッツなど元祖インダストリアル・サイドからの参入や、コイルやクリス&コージーなどの再発掘作業も見受けられた。

     

    しかしシーンの立役者でもあったミニストリーが1988年発表した3rdアルバム”ザ・ランド・オブ・レイプ・アンド・ハニー”にて衝撃のスラッシュ・メタル路線を導入、商業的大成功を収める。これに端を発して多くのEBMアーティストがスラッシュ・メタル路線に突入する。

     

    気が付くとEBMシーンはインダストリアル・ロック(メタル)と呼ばれるようになり、ミニストリーやナイン・インチ・ネイルズ、マリリン・マンソンなどが主流を占めるが、ダンス・ミュージックとしての要素は完全に影を潜めることとなった。

     

    MINISTRY / Stigmata

    突然のスラッシュ路線!セカンド・サマー・オブ・ラブに対するミニストリーの返答がコレ

     

    ところでミニストリーやワックス・トラックスの地元シカゴで1988年といえば、どうしてもハウス・ミュージックの影響を考えざるを得ないのだが、クリス・コネリー(ミニストリー、レボルティング・コックスの元メンバー)によるとアシッド・カルチャーには否定的だったようだ。

     

    「かなりアンチ・ハウスだったね。少なくともシカゴではそうだった。アル・ジュールゲンセンは特に嫌ってた。嫌悪していたよ。」

    USのクラブカルチャーはUKやヨーロッパで起きていたセカンド・サマー・オブ・ラブには興味がなかった。要するにコカインとエクスタシーの違いさ」

     

    英国で爆発的流行を迎えたMDMAに対して1980年代中盤から1990年にかけて米国では空前絶後のクラック・ブームが巻き起こっていた。粉末コカインより安価で効きが大きく、しかし持続時間が目茶目茶短いクラックは多くの中毒者と路上生活者を生み出し、殺人や強盗といった重大事件を発生させた。クリス・コネリーが指摘するように、このドラッグ背景を無視してEBM〜インダストリアル・ロックへの流れを語ることはできないのかもしれない。

     

    あなたの聴かない世界vol.13

    『インダストリアル・ミュージック・フォー・インダストリアル・ユース 関東スラム篇』

    201793日(日)

    18:30開場

    19:00開演

    大久保アート・スペース・バー・ブエナ

    料金:1500円(+ドリンク代)

    出演:持田保、永田希

    ゲスト:DJ P.R.D.

     


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