コスミック・トリガー イリュミナティ最後の秘密 ロバート・アントン・ウィルソン著
1973年7月22日。ジョン・C・リリー博士のテープ音源と、アレイスター・クロウリーの招喚魔術、そしてタントラ的セックス儀式によりトリップ(このときは普段使用していたドラッグは無し)を試みた元「プレイボーイ」誌編集者ロバート・アントン・ウィルソンは、翌朝7月23日に「シリウスは非常に重要である」という謎のメッセージを受信する。
それまで惑星シリウスについて無知だったウィルソンだったが、この7月23日は古代エジプトにおいて「地球とシリウスの秘密のつながりが最も強くなる日」であり、シリウスを祭る祭儀の始まりの日=DOG DAYSであることを発見。
このメッセージをきっかけとして、ウィルソンはシリウスの秘密をめぐるさまざまな陰謀に巻き込まれていく・・・・・
と、このようにミステリー風な自叙伝形式で話は進行しつつ、ティモシー・リアリーのスマイルSMI2LE計画やバロウズの23エニグマ、ライヒ、ニコラ・テスラ、ユリ・ゲラー、アルトー、ジャック・パーソンズ、グルジェフ、ケネディ暗殺、ウォーターゲート事件、人間型ET、アフリカのドゴン族によるシリウス神話…などなどのウィルソンによる考察がパラノイアックに展開。
十数年ぶりに読み返してみました。いやあ、いろいろボンヤリとしかこの本の内容を理解できてなかったなあ、と読み終えたボンヤリした意識での感想。
しかしこのボンヤリは本の問題ではなく自分の学習能力に起因するもので、「あなたの聴かない世界」的にも、今後も何度も読み返す必要を実感しております。そのためには図書館で借りるのではなく購入しなきゃいかんなあと。
それにしても、これだけの体験と考察を経てもラストに「私は何も信じていない!」と不可知論者であることをしつこく宣言するウィルソンにはシビれますね。
そして陰謀論者になるよりは陰謀を企てる側に是非ともなりたいと強く思った次第。ビバ陰謀!