日本ニューエイジ秘史
不発のアシッド革命から精神世界へ
1950年代から1970年に非合法化されるまで、日本でも精神科医学の領域でLSD投与実験はおこなわれていた!谷川俊太郎や安部公房、多田智満子といった文学者や、当時日本で部族と呼ばれていたヒッピーたちまでが新たなる知覚の領域を求めてアシッド・テストに参加。やがて68年には大手広告代理店がおかかえのデザイナーたちにLSDを与えサイケデリック調デザインを量産させるようになる(LSDの非イデオロギー化)。
ともかく日本でもアシッド革命が発生する可能性はゼロではなかったものの、アシッドの波が全共闘運動などに波及し、日本全土を巻き込んでのムーブメントに発展するような歴史はおこらなかった。これを「米国におけるMKウルトラ作戦の失敗に気づいたCIAが占領国日本のアシッド普及に圧力をかけた!」などの陰謀論を膨らませることも可能だが、実際は67年(LSDがまだ合法だった時代)ザ・モップスのマスコミ向けアシッド・パーティー(所属事務所ホリプロ社長の要請でLSDではなくバナナの皮を使用した)に象徴されるように、われわれ日本人のメンタリティーに原因があるように個人的には思えるのだがいかがだろうか?
かつて武田崇元氏が「アメリカではオカルティズムとか神秘主義的な衝動と極左急進主義がかなり結びついていたわけですが、日本ではそういう土壌は希だったんでしょう」と宝島30のインタビューで答えていたが、未知なる知覚領域への探求という意味では上記アシッド普及問題と何がしらかの関連があるものと考えられる。
LSD非合法化される1970年より日本の高度経済成長期は停滞していく。同時に新新宗教ブームの到来。そしてテレビ・メディア主導のオカルト・ブーム爆発。1999年ノストラダムスの大予言は現在では考えられないほど日本国中に終末観を与えていた。
1977年には米国から輸入(サンフランシスコ郊外の日本人コミュニティーから発信されたとの説あり)されたニューエイジ文化が精神世界として日本に定着。ここでも独自のスピリチュアル文化を形成していくこととなる。
あなたの聴かない世界vol.10 New Age or New Edge Returns!!!!!日本ニューエイジ秘史
2016年7月2日(土)
神保町視聴室
18:30open 19:00start
予約2500円(1drink+スナック付)
当日2800円(1drink+スナック付)
?<ライヴ演奏>
バンギ・アヴドゥル(西洋魔術研究家、東京リチュアル主催)ピアノ演奏
マガリ(マガリスギ主催)クリスタルボウル演奏
<トーク>
バンギ・アブドゥル、マガリ、永田希(Book News主催)、持田保(Industrial Music For Industrial People著者)
?<タロット占い>
Z.A.Z. / 婀聞マリ(Ecstasy Tarotblade)